<校長室の窓> 女優 石原さとみ さんから学ぶ
- 公開日
- 2017/09/20
- 更新日
- 2017/09/20
勝川小学校
教育月刊誌『プリンシパル』(学事出版)に、
「この人この言葉」と言うコーナーがあります。
私は、いつもこのコーナーを楽しみにしています。
最近、自宅に届けられた10月号の「この人この言葉」は、
女優・石原さとみさんの言葉でした。
以下、ご紹介します。
小さい頃から持っていた、
わからないことを「わからない」と言える強さで、
いろんな人の意見を聞いているうちに、
自分を俯瞰(ふかん)できるようになったかもしれません。
※俯瞰=高いところから見下ろすこと
最近では、映画『シン・ゴジラ』『忍びの国』、ドラマ『校閲ガール』
などで、抜群の演技力を見せている石原ひとみさん。
人は、自分の殻(から)から出られないものなのに、
彼女は、いろいろな状況下(じょうきょうか)の自分を、
「俯瞰」できるようになったと言うのです。
高見(たかみ)から自分を「客観視(きゃかんし)」する習慣
がついてきたというのです。
その「原動力(げんどうりょく)」になっているものは何でしょう。
自分が「わからないこと」はわからないと告白(こくはく)し、
その部分を必ず埋めようとして人に尋(たず)ねる。
この繰り返しが、「俯瞰」する力をつけさせたと、
彼女は振り返っています。
では、この「自省(じせい)する力」と人に教えを乞(こ)うことが、
どうして、「俯瞰力」に結びつくのでしょう。
自分には「わからない」ことがあまりにも多いことの「素直な自覚」と、
それを即座に「好奇心」に転換させていく勇気が、
そうさせているのではないかと思うのです。
そして、その道程(どうてい)は、
自分を謙虚(けんきょ)にすると同時に、
人への「尊敬の念」を募(つの)らせることになるのです。
この葛藤(かっとう)が、自分の殻への執着(しゅうちゃく)や
こだわりを捨(す)てさせ、
与えられた役づくりへと、彼女を向かわせるのでしょう。
役は「わからないこと」だらけ。
だから考え、尋ねる。
それが見事な迫力(はくりょく)ある演技となって、
結晶(けっしょう)しているにちがいありません。
勉強も習い事も、同じではないでしょうか。
自分を「俯瞰」できるようになったとき、
大きな「飛躍」ができるのではないかと、
私は思っています。 校長 堤 泰喜
※石原さとみさんのプロフィールは、ココをクリックしてください。
(写真出典 Yahoo!画像)