学校日記

中学校へのご入学 おめでとうございます!

公開日
2017/04/07
更新日
2017/04/08

勝川小学校

中学生になった皆さんへ

中学校へのご入学、誠におめでとうございます。
「新しい世界」に、一歩ふみだした皆さんに贈る詩はこれです。
(4月3日の読売新聞に掲載されていた詩です)

発車  吉原幸子

こはれた目覚し時計のやうに
もう ながいこと
わたしのなかで
発車のベルが なりやまない
柱の傍らに化石して ボタンを押す
不きげんな車掌は わたし
うすぐらい座席の隅に目をつぶって待つ
不きげんな乗客も わたしだ
発たう 青い海辺へ
囚われない ひとりの空へ
屋根々々の 夕ぐれの
このまとひつく風景を 捨てて
 
発たう
ただ あのベルがなりやんだら 


※吉原幸子(よしはらさちこ)の詳細は、ココをクリックしてください。
 なお、この詩は、高等学校の教科書に載っているそうです。

ぽかぽか陽気に気を良くしていると、
翌日には、思わぬ寒さがぶり返す。
高気圧と低気圧が交互に行き過ぎるこの時期は、
天気の変化が激しいですね。
行きつ戻りつする春に、
新たな旅立ちへの期待と不安に揺(ゆ)れる心情が重なります。

ベルを鳴らす車掌も座席で待つ乗客も「わたし」なのです。
出発したい。
でも、思いきれない。

新しい環境に足を踏(ふ)み入れていくとき
誰もが持つ期待と不安。
ふたつは同じものの裏と表なのですから、
不安だけをなくしてしまうのは無理なことだと知りましょう。

あれこれと思いわずらうより、
目をつぶって、「えいやっ」と前に突(つ)き進む!
突き進んでから考える。
不安なのは自分だけではないのです。

さあ、出発の時です!
皆さんの中学校でのご活躍を祈っています。


最後に、中学生になった皆さんに、この曲を贈ります。
ココをクリックしてください。