<校長室の窓> 東日本大震災に思う
- 公開日
- 2017/03/13
- 更新日
- 2017/03/13
勝川小学校
保護者の皆様へ
3月11日(土)に「黙とう」を捧げられた方も多いと思います。
忘れもしない、そして忘れてはならない6年前の3月11日、
マグニチュード9.0という巨大地震が、
東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害を与え、
6年目を迎える今でも、
行方不明者は、2,500名を超えるといいます。
今日は、震災直後の月刊誌『致知』5月号(4月1日発刊)の
編集後記をご紹介させていただきます。
(以下引用)
東日本大震災に思う
今も連日、悲報・訃報が続いている。
東日本大震災。マグニチュード9.0。
その破壊力は、人間の想像を遥かに超えるものだった。
被災された方々に心からお見舞いを申し上げたい。
今回の大地震で殆どの人が予期しなかったのが、
大津波の恐ろしさだった。
まるごと波にさらわれた町も1つや2つではない。
3月23日現在、死亡・行方不明者は、2万5千人を超える。
そこに追い打ちをかける福島第一原発事故も不安をかきたてる。
日本列島全体を精神的にも激震が襲っている。
しかし、この状況の中で、我われの心を照らす「希望の光」がある。
地震発生当日、弊社社員の何人かは数時間歩いて帰宅した。
翌朝出社した彼らが一様に言ったのは、
「地震に祭し、日本人が各所で垣間見せた美徳」についてである。
ある社員は、
「自宅までの帰路、見知らぬ人にも『大丈夫ですか』と声をかけ、
何か困っていれば助け合う姿を何度も見た」
と語った。
逼迫した状態にもかかわらず、コンビニやスーパーなどの施設は、
通常通り営業した。
そこにできた長蛇の列に住民は整然と並び、
きちんとお金を支払って買い物をした。
鉄道各社などの交通機関は、夜通し運行した。
大混乱の中で、乗客はお年寄りや妊婦に席を譲った。
世界に目を向ければ、このような光景は当然のことではない。
暴動・略奪といった無法状態が、災害時にはつきものなのだ。
我われ日本人が、当たり前にとっている行動は、
実は世界に誇るべきことなのである。
このことを、我われはもっと自覚するべきだろう。
事実、今回の地震をCNNやBBCといった世界の主要メディアは、
こう報じている。
「有史以来最悪の地震が、世界で一番準備され訓練された国を襲った。
犠牲は出たが、他の国ではこんなに正しい行動はとれないだろう。
日本人は、文化的に感情を抑制する力に優れている。」
「日本人のマナーは世界一」
「人類で最高の精神性が日本にある」
「日本人に学ぶべきだ」
など、日本人の美徳、震災後の姿勢や対応に、
世界の賛辞が集まっている。
「逆境こそ未来を拓く」と古人はいった。
この震災を契機に、我が国が世界に向けて模範を示し、
新たな地平を拓いていくことを、願って止まない。
それが犠牲に遭われた人たちの無念と悲しみ、
被災された人たちの苦しみに応える唯一の道である。
(引用終わり)
歳月とともに忘れ去らないよう、
私たちが語り継ぐべき、歴史があります。
しっかりと、子ども達に語り継いでいくことが大人の責務と思います。
そして、海外メディアが報じた日本人の「美徳」「精神性」などは、
まさに、家庭教育・学校教育で育んでいくものと思います。
「確かな学力」を子ども達に育むことは、とても大切です。
同時に、「豊かな心」「豊かな人間性」「健康・体力」も大切です。
それらが、21世紀を生きる子ども達の「生きる力」となるのです。
今後も、学校・家庭・地域が連携して、
素晴らしい「勝川っ子」を育てていけたらと思います。
まずは、「凡事徹底」です。 校長 堤 泰喜
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(写真出典 Yahoo!画像)