<校長室の窓> 根(ね)
- 公開日
- 2017/01/20
- 更新日
- 2017/01/20
勝川小学校
© 相田みつを美術館
相田みつを氏の作品の本校HPへの掲載は、
相田みつを美術館から許可をいただいています。
勝川小学校 高学年のみなさんへ
皆さんは、相田みつをさんのこの作品の中の
「花」「枝(えだ)」「幹(みき)」です。
6年生は、枝も幹もずいぶんたくましくなってきましたね。
この4月は、「中学校への入学」という「花」を咲かせます。
では、皆さんの「根」は、誰(だれ)でしょう。
言うまでもなく、「おうちの人」です。
皆さんのために、いつも一生懸命(いっしょうけんめい)に
働いてくださっています。
そのお仕事の様子は(自営業の方は別として)、見ることはできません。
そのつらさも、大変さも、皆さんには見ることはできません。
皆さんを支えている「根」の苦労は、皆さんには見えないのです。
でも、皆さんは、間違いなく「根」に支えられているのです。
感謝していますか。
相田みつをさんのこの作品は、
次のように解釈(かいしゃく)することもできます。
花や枝や幹を支えているけれども、
根は、決して「私が頑張っている!」と、
いばったり、自慢(じまん)したりしない!
また、相田みつをさんのこの作品を見た時、
私は、東井義雄先生の次の2つの言葉を思い出しました。
見えないところで
見られることを 期待せず
ひたすら はたらいている 根
それに支えられ 養(やしな)われて
天にそびえる 大樹(たいじゅ)あり
花が 花咲き
実が 実を結ぶ
見てもらえなくたっていいんだ
ほめられなくたっていいんだ
そういうところでの 全力投球(ぜんりょくとうきゅう)
そこにぼくの生きがいがあるんだ
※東井義雄先生の言葉の本校ホームページへの掲載は、
東井義雄記念館から許可をいただいています。
保護者の皆様へ
先日、「はままつフラーワーパーク」理事長、
塚本こなみさんのお話を聴く機会がありました。
この方は、日本で初めて女性で「樹木医」になった方です。
樹木医になるための勉強の中で、
塚本さんは、次の言葉に出会ったそうです。
「枝葉の症状はすべて根にあり」
そして、根本・根性・根幹・根源・根拠・根気など、
人間にとって、とても大切なものには、「根」という字が使われている。
どれも、「目には見えない」と語られました。
樹木医は、枝葉が病気になったら、
根の周りの土壌を変えて、治療するのだそうです。
塚本さんは、「子どもも同じだ」と言われました。
子どもの顔に出てくる表情や態度は、「枝葉」です。
この枝葉が「おかしいな」と思ったら、
根を治してあげなければなりません。
根は「心」です。
その根を治すための土壌は「家庭」である!と、
塚本さんは、断言されました。
その時、私は、
「家庭だけではない。学校も良い土壌にならなければならない!」
と、気づかされました。
これからも、学校において、
子ども達の「心の居場所づくり」に努めて参ります。
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