<校長室の窓> 失敗
- 公開日
- 2016/12/21
- 更新日
- 2016/12/21
勝川小学校
勝川小学校 高学年の皆さんへ
今年は、ノーベル賞が何かと話題になりました。
日本の大隅良典氏が、「オートファジー」の研究で、
ノーベル生理学・医学賞を受賞しました。
また、ボブ・ディランの詩が「文学」とされて、話題になりました。
そこで今日は、過去にノーベル賞を受賞した日本人の「失敗」
に関するお話を紹介します。
2002年にノーベル物理学を受賞した小柴昌俊氏の言葉です。
何度も失敗して経験を重ねると、勘(かん)が冴(さ)えてくる。
テレビのミステリー番組で、
ベテランの刑事が、よくこんなことを口にしますよね。
「刑事の勘だよ、勘。」と…。
そして、その勘がみごとに当たって、犯人は捕(つか)まります。
しかし、その勘は、
行き当たりばったりのいい加減(かげん)なものではありません。
長年、現場で様々な事件を捜査し、失敗を重ね、
足で稼(かせ)いだ経験の積み重ねによるものです。
1973年に、「エサキダイオード」を発見し、
ノーベル物理学賞を受賞した江崎玲於奈(えさきれおな)氏は、
高卒のアシスタントの、
「いくらやってもダメだったら、今度は純度を低くしてみたら」
という言葉に「ハッ」として、
高性能の物質を発見することができたといいます。
「いくらやってもダメだったら」という言葉は、
江崎氏が、失敗を繰り返していたことを表しています。
2002年にノーベル化学賞を受賞した田中耕一氏は、
実験の最中に、間違って物質を混ぜたところから、
大発見をしました。失敗が大成功につながった例です。
2012年に、ips細胞でノーベル生理学・医学賞を受賞した
山中(やまなか)伸弥氏は、研修医の頃、失敗ばかり繰り返し、
先輩や同僚から「ジャマナカ」と言われていたそうです。
みんな、失敗を重ねて、最後に成功してきた人ばかりなのです。
失敗しても、あきらめなかった人たちなのです。
先日紹介した真田幸村の言葉を、ぜひ思い出してください。
望みを捨てぬ者だけに、道は開ける!
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