学校日記

<校長室の窓> 人生の詩(うた)

公開日
2016/04/14
更新日
2016/04/14

勝川小学校

勝川小学校のよい子の皆さんへ

今日も、校長先生が尊敬する東井義雄(とういよしお)先生の詩を、
紹介します。


小さな勇気こそ   東井義雄

人生の大嵐(おおあらし)がやってきたとき
それがへっちゃらでのりこえられるような
大きい勇気もほしいにはほしいが
わたしは
小さな勇気こそ ほしい

わたしのたいせつな仕事をあと廻(まわ)しにさせ
忘れさせようとする小さな悪魔(あくま)が
テレビのスリルドラマや漫画(まんが)に化(ば)けて
わたしを誘惑(ゆうわく)するとき
すぐそれがやっつけられるくらいの
小さな勇気でいいから
わたしはそれがほしい

もう5分くらいねていたっていいじゃないか
けさは寒いんだよと
あたたかい寝床(ねどこ)の中にひそみこんで
わたしにささやきかける小さな悪魔を
すぐやっつけてしまえるくらいの
小さな勇気こそほしい

明日があるじゃないか
明日やればいいではないか
今夜はもう寝(ね)ろよと
机の下からささやきかける小さい悪魔を
すぐやっつけてしまえるくらいの
小さい勇気こそほしい

紙くずがおちているのを見つけたときは
気がつかなかったというふりをして
さっさといっちまえよ
かぜひきの鼻紙(はながみ)かもしれないよ
不潔(ふけつ)じゃないかと呼びかける悪魔を
すぐやっつけてしまえるくらいの
小さい勇気こそ 私は ほしい

どんな苦難(くなん)ものりきれる
大きな勇気もほしいにはほしいが
毎日 小出しにして使える
小さな勇気でいいから
それが わたしは 
たくさん ほしい

それに そういう小さな勇気を軽(けい)べつしていては
いざというときの大きい勇気も
つかめないのではないだろうか