<校長室の窓> 三つのキーワード
- 公開日
- 2016/04/13
- 更新日
- 2016/04/13
勝川小学校
保護者の皆様へ
京都の禅寺の和尚さんの説法が、とても印象に残りましたので、
保護者の皆様にご紹介します。
その和尚さんによると、人生をより良く生きるコツとして、
三つのキーワードがあるとのことでした。
一つ目は、「素」です。
素直・質素などに使われる漢字です。
「あるがままに」という意味ですね。
「自分は自分のままでいい」という自己肯定感情が、
とても大切ということでした。
これは、子ども達にも、ぜひ持たせたいものですね。
二つ目は「磨」です。
文字通り、「心を磨く」ことが大切ということですが、
その磨き方が問題だと、和尚さんは言います。
人間は、すぐに人と比べる習性がある。
そして、すぐに「自分はこうだ」「あの人はこうだ」と、
「ラベル」を貼りたがる。
そこに苦しみが生まれる。
だから、「比べる」は「苦ラベル」とも書く。
なるほどと思いました。
心を磨く時に、大切なことについて、
和尚さんは、「おかげさまで…」という謙虚な心、
感謝する心を持つことが大切とおっしゃいました。
子ども達にも、
親に感謝する心、地域の方に感謝する心を育てたいものです。
三つ目は「歩」です。
歩くという字は、「少し」「止まる」と書きます。
疲れたら休めばいいのです。
目標に向かってガムシャラに邁進することは尊いことです。
でも、張り詰めたゴムが切れやすいように、
心に余裕がないと、心が「ポキッ」と折れてしまいます。
子ども達の中にも、頑張りすぎて疲れてしまう子がいます。
そんな子には、
「自分のペースで歩こうね!」と言ってあげたいものです。
三つのキーワードを並べると、
「素」「磨」「歩」=「スマホ」と読むことができます。
現代の子ども達にとって、スマートフォンは何かと問題がありますが、
キーワードの「素」「磨」「歩」は、
人として、とても大切な概念だと思います。
写真は、私が訪れた鈴虫寺(華厳寺)です。