学校日記

<校長室の窓> 小学生で出逢(であ)っておきたい詩(し)

公開日
2016/04/03
更新日
2016/04/03

勝川小学校

支度(したく)   黒田三郎(くろださぶろう)

何の匂(にお)いでしょう
これは

これは春の匂い
真(ま)新しい着地(きじ)の匂い
真新しい革(かわ)の匂い
新しいものの
新しい匂い

匂いのなかに
希望(きぼう)も
夢(ゆめ)も
幸福(こうふく)も
うっとりと
浮(う)かんでくるようです

ごったがえす
人いきれのなかで
だけどちょっぴり
気がかりです
心の支度は
どうでしょう
もうできましたか


<解説(かいせつ)>
新しい環境(かんきょう)に足を踏(ふ)み入れていくとき
誰(だれ)もが持つ期待(きたい)と不安(ふあん)。
ふたつは同じものの裏(うら)と表(おもて)なのですから、
不安だけをなくしてしまうのは無理(むり)なことだと知りましょう。

あれこれとあらかじめ思いわずらうより、
目をつぶって、「えいやっ」と飛(と)び込む。
飛び込んでから考(かんが)える。
不安なのは自分(じぶん)だけではないのです。

そう思えたら、心の支度は完了(かんりょう)です。