学校日記

3学期始業式 校長式辞

公開日
2013/01/07
更新日
2013/01/07

学校行事

明けましておめでとうございます。
新しい年を迎え,「よしやるぞ!」と新たな決意に燃えていることと思います。
初心忘るべからず!今の気持ちを大切に持ち続けてください。
皆さんにとって,2013年が“飛躍の年”になることを祈っています。
 
皆さんの中には,初詣に行って,お守りを買った人も多いと思います。
先生のお守りは,これです。(実物を見せる)
「手紙」です。先生はこれを校長室の机の中に入れて大切にしています。
今日は,この手紙について,まずお話ししたいと思います。(スクリーンに投影)
消印は,平成23年11月21日。
昨年度,まだ先生が味美中学校の校長をしていた時に届いたものです。
宛先は「味美中学校長殿」。
差出人の名前はありません。
字を見ると,若い女性だと思います。
手紙を読んでみますね。

前略
今月17日の朝,千種区谷口付近の歩道で名札を拾いました。
安全ピンが曲がっていたので,
何かの拍子で落とされたのではないかと思います。
困っている生徒さんがいらっしゃると思いますので,
名札の生徒さんにお返しくださいますよう,よろしくお願い致します。

封筒の中には,2年生の生徒の名札が入っていました。
きっと「校外学習」の時に落としたのでしょう。
先生は,この手紙に,深く感動しました。
道端に落ちていた名札。
拾はなくても誰にも責められないですよね。見過ごすこともできたはずですよね。
■でも,それをあえて拾うという「行為」
■「困っている生徒がいるだろうな・・・」という思いを抱く「優しさ」
■ 校章のバッジから味美中学校の生徒のものだと判断する「聡明さ」
■ 丁寧な手紙を添えて,名札を送るという「温かさ」
■ 差出人の名前をあえて書かず,お礼を求めない「善意の心」
この方は,「本当にすごい人だな」と先生は思いました。
「本当にすごい人からお手紙をいただいた!」「神様みたいな人だ!」
ですから,先生はこの手紙を,机の中に入れてお守りとして大切にしています。
そして,お礼のお手紙は書けませんでしたが,
「この方に幸せがいっぱい訪れますように…」と,見るたびに祈っています。
先生は,この石尾台中全体が,
こうした見返りを求めない「あたたかい心」「あたたかい優しさ」に包まれたら,
どんなに素晴らしいだろうなぁと思います。

さて,今日は,ここからもう一つステップアップして考えてみたいと思います。
キーワードは,これです。(スクリーンに投影)
「ドリーマー」と
「サポーター」です。
みなさんは,「こうなりたい!」「こうしたい!」という夢をもっていますね。
すなわち「ドリーマー」です。そして,それを応援する人が「サポーター」です。
友達(ドリーマー)が頑張っている姿を心からサポートする。
そうすれば,今度は,その友達が自分のことをサポートしてくれる。
「その人に何かをしてほしい」から応援するんじゃない!
「その人に頑張ってほしい」から,ただ“その思いだけで”ひたすら応援する。
そうすると,その気持ちは必ず伝わって,
今度は,その人も自分を心から応援してくれる。
そこには,先ほどの手紙のように、
「見返りを求めない」「利害を超えた」「あたたかい」人間関係が
生まれるのではないでしょうか。
つまり,「ドリーマー」と「サポーター」の関係は,
“入れ替わりが可能”な素敵な関係なのです。

先生達は,生徒である皆さん一人一人が夢をかなえるために力になりたい,
つまり,皆さんの「サポーター」でありたいと願っています。
同時に,先生たちは「立派な教師になりたい!」という夢をもつ「ドリーマー」
でもあるのです。
その場合の「サポーター」は,言うまでもなく皆さんたち生徒です。
ぜひ,お互いが,よき「ドリーマー」であり,よき「サポーター」である。
そんな「学級」「学年」「学校」を創っていきましょう!

最後になりますが,この写真は,元日の朝,
先生が校舎の屋上に上がって撮影した「初日の出」です。(スクリーンに投影)
2013年が,皆さんにとって,この太陽のように光り輝く「希望に満ちた年」
となることを願って式辞とします。