学校日記

卒業式 校長式辞

公開日
2014/03/06
更新日
2014/03/07

学校行事

式辞

日一日と温かさが増し、うららかな陽光のもと、校庭の木々の芽も膨らみ、
春の訪れが感じられる希望に満ちた季節となりました。

このよき日に、多数のご来賓の皆様、並びに保護者の皆様のご臨席を賜り、
ここに本校第30回の「卒業証書授与式」を盛大に挙行できますことを、
心より感謝申し上げます。

卒業生の皆さん、卒業おめでとうございます。

今、皆さん一人ひとりに卒業証書を手渡しましたが、ひきしまった表情の中に、
中学校3年間の生活を立派にやり遂げたという大きな達成感と、
「新しい世界へ出発するのだ!」という力強い決意を感じました。

さて、振り返ってみれば、卒業生の皆さんの、中学校生活は大変立派でした。
皆さんは、男女の仲がとても良く、
教室には、いつも「笑顔」があふれていましたね。

授業態度も大変素晴らしいものでした。
教師の話を真剣に聴く皆さんの姿勢とまなざし、友達同士教え合う姿、
そして、すすんで自分の意見を発表する態度は、
私のまぶたに強く焼き付いています。

皆さんは、学校行事・生徒会・部活動においても、
実に一生懸命取り組みました。
とりわけ、「やるときはやる」「楽しむときは思いっきり楽しむ」。
皆さんのそのメリハリのある姿を、私はとても頼もしく感じました。
修学旅行の訪問先の方々が、
「礼儀正しくてとても温かい雰囲気をもった中学生ですね。」
と言われた言葉が印象的です。

今年は、開校30周年ということで、沢山の行事を行いましたが、
その時々の皆さんの真摯でハツラツとした態度は、
学校を訪れる多くのお客様から絶賛され、
本校の名をますます高めてくれました。
皆さんが3年生だったからこそ、30周年記念行事も成功したと感謝しています。

私が、皆さんと一緒に過ごしたこの2年間、
感心・感動することが実に多かった2年間でした。
「本物の中学生が、日本一の中学生がここにいるぞ!」と、
大きな声で叫びたい気持ちでいっぱいです。

そのような皆さんとの別れに際して、「はなむけ」として、
一つの詩と、一つの言葉と、一つの歌を贈りたいと思います。

スクリーンを見てください。
最初に贈るのは、ドイツの詩人ツェーザル・フライシュレンの詩で、
山本有三が日本語に訳した『心に太陽を持て』という詩です。

心に太陽を持て

嵐が吹こうと
吹雪が来ようと
天には黒雲
地には争いが絶えなかろうと
いつも、心に太陽を持て

唇に歌を持て、
軽く、ほがらかに
自分のつとめ
自分のくらしに
よしや苦労が絶えなかろうと
いつも、唇に歌を持て

苦しんでいる人
悩んでいる人には
こう、励ましてやろう

「勇気を失うな
 唇に歌を持て
 心に太陽を持て」

次に一つの言葉を贈ります。
相田みつをさんの言葉の中で、私が一番好きな言葉です。
昨日、皆さんにプレゼントしたポストカードの言葉です。

「幸せは いつも自分の心がきめる」

生きている  健康である
手が動く   足で歩ける
目が見える  耳が聞こえる
このあたりまえのことの中に 
ただごとでない 
幸せがあるのです。

自分を幸福だと思う人が、幸福な人なのです。
「幸せは いつも自分の心がきめる」のです。

さて、皆さんが、15歳になるまでの生活の中で、
いろいろな思い出をつくることができた陰に、
皆さんを見守ってきてくださった、多くの人がいました。
学校生活では先生が、家に帰れば、家族や地域の方が、
皆さんを支えて下さいました。
3年間学び続けたこの学校も、みなさんのあたたかい家庭も、
そしてこの地域も、みんな、皆さんの「ふるさと」です。

皆さんの中には、今後、東京や大阪、いやアメリカやヨーロッパなど、
世界を股にかけて活躍する人が沢山いることと思います。
でも、どんなに立派になっても、皆さんのふるさと、
この「石尾台」を忘れないでくださいね。

そこで、「ふるさと」の3番を皆さんに贈ります。
スクリーンを見てください。

(アカペラで歌う)

志を果たして
いつの日にか
帰らん
山はあおきふるさと
水は清きふるさと

最後に、皆さんにお願いがあります。
いつまでも、お父さん・お母さんを大切にしてください。

以上で、「はなむけ」と致します。

さて、改めまして、卒業生の保護者の皆様。お子様のご卒業を心より、
お祝い申し上げます。
思春期の子どもたちの生活は、
ハラハラ・ドキドキの連続であったろうと拝察致します。
また、言われぬご苦労もあったことでしょう。

3年前にお預かりしました時から本日まで、教職員一同、
真摯に教育活動に取り組んで参りましたが、
この間、終始温かいご理解とご協力を賜りましたことに、
深く感謝を申し上げます。
ありがとうございました。

巣立ちゆく137名の卒業生、それぞれが自らの「個性」を磨き、
心身ともに素晴らしく成長した姿を眼前にした今、保護者の皆様とともに、
義務教育を修了した喜びを噛みしめたいと存じます。
 
最後になりましたが、
本校の教育活動推進にお力添えを賜りましたご来賓の皆様、
地域の皆様に、心より感謝を申し上げます。

以上をもちまして、137名の希望に満ちた皆さんの前途に、
「幸多かれ」と祈り、式辞といたします。

平成26年3月6日
                春日井市立石尾台中学校長  堤 泰喜