≪校長室≫ 優しさのリレー
- 公開日
- 2014/01/24
- 更新日
- 2014/01/24
学校の窓
江戸時代の俳人、加賀の千代女の俳句をご紹介します。
朝顔に 釣瓶(つるべ)とられて 貰(もらい)水
朝、起きて顔を洗おうと思って井戸へ行ったら、
近くに植えてある朝顔の蔓(つる)が、
ひょろひょろと伸びて、井戸の釣瓶にからまっていました。
普通だったら、
それを断ち切って水を汲むのでしょうが、
「仕方がないなあ」と、
隣の家の井戸を借りに行ったというのです。
何とも優しい話です。
そこでどんな会話が交わされたのでしょうか。
「あらまぁ、それはそれは。
ぜひ、うちの井戸を使ってくださいな。」
この句の優しさは、貰い水貰いに行った人もさることながら、
事情を理解して、井戸を使わせてあげた隣人あってこそ、心に響きます。
優しさは、人から人へとリレーしてゆくものですね!