学校日記

≪校長室の窓≫  人権講話

公開日
2013/12/02
更新日
2013/12/02

学校の窓

あさって12月4日から10日までの1週間は、「人権週間」です。
今日は、その人権についてお話します。

人権とは、人が生まれながらに持っている権利で、
幸せに生きる権利です。
そして、だれも奪うことのできない権利です。
3年生の皆さんは、社会科の公民的分野で、
「基本的人権」について学んだことでしょう。

人権…。
少し難しい言葉ですが、昨年はこんな詩を紹介しました。
覚えていますか。
金子みすゞさんの詩です。

私と小鳥と鈴と  金子みすゞ

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面(じべた)を速くは走れない。

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように
たくさんな唄は知らないよ。

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。

「みんなちがって、みんないい」
いい言葉ですね。
皆さん一人一人が“Only One”なのです。
だから“誰もが宝物”・・・「いるだけで百点満点!」なのです。

今日は、野菜のピーマンの話をします。
ピーマンは、「にがくて苦手だな」という人も多いと思います。
でも、ピーマンは、あの味だからピーマンなのです。
ピーマンにはピーマンの“良さ”があり“活躍の場”があるのです。
例えば、「野菜炒め」。
まさにピーマンだからこそ合う料理ですね。
もし、ピーマンが無かったら、何か物足りなさを感じます。
「野菜いため」には、なくてはならない存在なのです。
だから、ピーマンは、
ピーマンの中で一番おいしい味がするピーマンを目指せば良いのです。

相田みつをさんの言葉に
「どじょうがさ 金魚のまねすることねんだよな。」
という、有名な言葉もあります。
これも、同じことを言っていると思います。

私が今日、皆さんに強調したいことは、
「あなたは、あなたのままでいいのです!」ということです。
あなたが友達のようになる必要はないのです。
あなた自身の個性を、どんどん磨いていくことが大切なのです。

そして、クラスにはいろいろな生徒がいます。
もしかすると、自分には合わないと思う人が、
クラスの中にいるかもしれません。

でも、自分と違う個性を認め、受け入れていくことが、
人間としてとても大切なことです。
色々な人を受け入れ、うまくやっていける人こそ、
「豊かな心」をもった「心の広い人」なのです。

みんながそうなれば、そのクラスは、素晴らしい集団になります。
今、隣に座っている友達。
前に座っている友達。
一人一人が、それぞれ個性をもった存在。
それぞれが、それぞれの方向で「幸せに生きる」権利をもった存在。
そして私もその中の一人…。

みんなが、そういう思いでいれば、
きっと優しい気持ちになれるのではないでしょうか。
優しい気持ちを持って、
人と優しく接することができるのではないでしょうか。

そして、「いじめ」なんて言葉は、
この学校からなくなるのではないでしょうか。

以上で、私の話を終わります。


※この「人権講話」は、本日の帰りの短学活の時に、
 全校放送で、全生徒にお話しました。