一日一言
- 公開日
- 2013/09/29
- 更新日
- 2013/09/29
学校の窓
今日は、木村ひろ子さんの言葉をご紹介します。
人のために生きる。
<解説>
木村ひろ子さんは生後間もなく脳性マヒになりました。
手足は左足が少し動くだけ。ものも言えない。
しかも3歳で父が、14歳で母が亡くなりました。
小学校にも中学校にも行けませんでした。
わずかに動く左足に鉛筆を挟んで、母に字を習いました。
彼女の詠んだ短歌があります。
不就学なげかず左足に辞書めくり漢字暗記す雨の一日を
左足で米をといでご飯を炊き、墨をすって絵を描き、
その絵を売って、生計を立てました。
自分のためだけに生きるなら芋虫も同じと、
絵の収入から、毎月、身体の不自由な人のために寄付をしました。
彼女は言います。
「わたしのような女は、脳性マヒにかからなかったら、
生きるということのただごとでない尊さを知らずにすごしたであろうに、
脳性マヒにかかったおかげさまで、
生きるということが、どんなにすばらしいことかを、
知らしていただきました。」
この凄まじさ。
脳性マヒになり、唯一動く左足からの収入を、寄付をして、
さらに、脳性マヒにかかったことに感謝をされていらっしゃる。
どこまでも謙虚で、
何に対しても感謝することができる、木村ひろ子さんのようになりたいものです。