学校日記

≪校長室の窓≫  人生の方程式

公開日
2013/09/11
更新日
2013/09/11

学校の窓

石中生の皆さんへ

この夏休み、私が読んだ本の中で、もっとも感銘を受けた本を紹介します。
それは、稲盛和夫著『生き方』(サンマーク出版)です。
大人向きに書かれた本ですので、中学生の皆さんには、少し難しい本です。

でも、印象に残った部分で、中学生にも理解できる文章がありますので、
紹介しますね。

(以下引用)
まず、最初にあげたいのは、「人生の方程式」です。
「人生・仕事の結果=考え方×熱意×能力」という法則です。
このポイントは、掛け算である点にあります。

たとえば、頭脳明晰(めいせき)で90点の能力を持つ人がいたとします。
しかし、この人がその能力を鼻にかけて努力を怠り、
30点の熱意しか発揮しなかったとすれば、
その積は、2,700点にとどまります。

一方、頭の回転は人並みで60点くらいの能力しかもたない人が、
「オレには才能がないから」と自覚して、
そのぶんを努力でカバーしようと、90点を超えるような、
あふれるほどの熱意をもって仕事に取り組んだとすれば、どうなるか。
その積は、5,400点。
前者の才あって熱なしの人物よりも、
倍の仕事を成し遂げられる計算になります。

さらに、そこに「考え方」の点数が掛け合されます。
この考え方がもっとも重要なのは、
それが方向性を表しているからです。
つまり、考え方には、いい考えもあれば悪い考えもある。
プラスの方向に向かって、もてる熱意や能力を発揮する生き方もあれば、
マイナスの方向へ向けて、その熱意や能力を使う人もいるのです。

したがって、この考え方という要素だけは「マイナス点」も存在し、
熱意や能力の点数が高くても、この考え方がマイナスであったら、
掛け算の答え(人生や仕事の結果)もマイナスになってしまいます。
才能に恵まれた人が情熱を傾けて、詐偽や窃盗などの犯罪という「仕事」に
励んでも、そもそも考え方がマイナス方向に働いているので、
決してて良い結果は得られないということです。
(引用終わり)

人生の方程式という概念は、素晴らしい考え方ですね。
まず、「考え方」が重要なファクターなのですね。
また、才能がなくても、努力でおぎなえるという考え方も、とてもいいですね。

                            校長  堤 泰喜