≪校長室の窓≫ こだまでしょうか
- 公開日
- 2013/08/09
- 更新日
- 2013/08/09
学校の窓
石中生の皆さんへ
東日本大震災後に、『こだまでしょうか』という金子みすゞの詩が、
ACジャパンの公共CMで流れたのを覚えていますか。
次のような詩です。
こだまでしょうか
「遊ぼう」っていうと
「遊ぼう」っていう。
「馬鹿」っていうと
「馬鹿」っていう。
「もう遊ばない」っていうと
「遊ばない」っていう。
そうして、あとで
さみしくなって、
「ごめんね」っていうと
「ごめんね」っていう。
こだまでしょうか、
いいえ、誰でも。
私が、子どもの頃、大人の人は、みんなこだましてくれました。
道端で転んで「痛い」というと、「痛いね」と言い返してくれました。
走っていて「きつい」というと、「きついね」とこだましてくれました。
その言葉で、痛さがとれたり、きつさがなくなっていったりしたことを
思い出します。
優しい言葉を投げかけると、優しい言葉が返ってきます。
また、きびしい言葉を投げかけると、さびしい言葉が返ってきます。
ですから、できるだけ優しい言葉をかけること、
思いやりの言葉をかけること、
励ましの言葉をかけることの大事さを、
この詩は、教えてくれていると思います。
(写真は金子みすゞ ウィキペディアより)