次の電柱まで
- 公開日
- 2006/04/13
- 更新日
- 2006/04/13
南城中学校
平成18年度のはじめにあたり、292名の生徒のみなさんに、こんな話をしました。
マラソンの選手で君原健二という人がいます。オリンピック東京大会、メキシコ大会、ミュンヘン大会と3回のオリンピックに出場し、メキシコ大会では銀メダルをとった人です。この君原選手がこんなことを言っています
……私の誇りは銀メダルを取ったことではありません。そうではなくて、途中で棄権しなかったことです。私は今までに50回以上のマラソン大会に出場しましたが、その全てを完走しました。これが私の誇りです。何回も出ていると、時には足が重くなることもあるしおなかが痛くなることだってある。もうやめたいと思ったことも何度もあった。そんなとき、私は
「せめて、向こうに見えているあの電柱まで頑張ろう、あそこまで走ってだめだったらやめよう」
そう思って走りました。その電柱まで来ると
「ここまで来られたんだから、もう一つ向こうのあの電柱まで頑張ろう」
と思って走りました。こうして、私は50回以上のマラソンをすべて完走することができたのです。
いきなり大きな目標を成しとげようとしなくてもいい。目の前の小さな目標を一つ一つクリアしていくことが、やがて大きな目標を達成することになる。そんなことに気づかされるお話だと思いませんか。
みなさんも、先生方と一緒に、新しい仲間と一緒に、目の前の目標を一つ一つ乗り越えて、1年の終わりには大きな目標を成しとげてくれることを期待しています。
※君原選手のことを私に教えてくれたのは三月に退職された先輩の校長先生です。