ウイルスの次にやってくるもの
- 公開日
- 2020/05/04
- 更新日
- 2020/05/06
南城中学校
南中生の皆さんへ
『朝日新聞』の記事を紹介します。
(以下引用)
タイトル「感染者は誰だ〜四国の農村でパニック、役場へ怒声も〜」
新型コロナウイルスによるパニックは、デマによるものだけではない。
ビニールハウスが広がる四国の小さな農村で、
3月上旬、村立小学校に通う男児が新型コロナウイルスに感染した。
国内感染者が、まだ300人程度の時期だ。
親類が感染し、男児は濃厚接触者として検査を受けていた。
保健所から連絡があり、教育長は驚いた。「まさかうちの村で」
県は、この日夕、学校名の公表について村と協議した。
情報が公開されないことで生まれる地域の混乱を避けたい、
という思いがあった。
男児の保護者は「子どもを守ってください」と念押しした上で、
公表に同意したという。
拡大する新型コロナウイルスの感染者が出た四国の村。
中心部にも特産の野菜を育てるビニールハウスが立ち並ぶ。
県知事は同日夜の記者会見で、
「10歳未満の男児」と匿名で発表。
「補足」として自治体名と学校名に言及した。
そこから、情報を求めるうねりが起きた。
「何年生か言ってもらわんと、怖くてたまらん」。
学校には多くの保護者から求めがあった。
管轄の保健所や村役場にも電話が相次いだ。
不安を訴える人もいれば、
「感染者はどこの誰か」と、
名前や住所の公表を強く要求する声もあった。
「個人情報は明かせない」と応じる職員に、
「やめてしまえ!」と怒鳴る人もいた。
「互いに顔を知らない人がいないような小さな村ですから」
と役場の職員は言う。
村を歩くと、農家の男性は「うわさで聞いた」として、
「あそこの息子らしいよ」と集落の一角を指さした。
知人からも「あの地区から出たみたいだけど、誰ね?」と電話があったという。
男児の家族も無縁ではいられなかった。
「家族にも電話があって、今も傷ついている」と行政関係者は明かした。
特産の野菜の出荷額は、全国でも屈指の村だ。
「地元の農産品を食べても大丈夫か」という声も保健所に寄せられた。
農家は緊急に会議を開き、
出荷の際にマスクと手袋を身につけることを申し合わせた。
男児の感染が発表されてから1週間。
村長は県に要請して「風評被害対策会議」を開き、
「不安が不安を呼び、
感染者や関係者が風評被害に遭われていることは大変残念」
とのメッセージを出した。
村長は、
「騒動の中で人から出てくる言葉が、これほど普段と違うとは」
と振り返る。
(引用終わり)
私たちは、どんなに注意をしていても、
予期せぬことで、感染する可能性があります。
悪いのはウイルスであって、その人ではありません。
一生懸命「感染予防」をしていても、それでも感染した場合、
It's okay. It’s nobody's fault.
(大丈夫。誰のせいでも無いよ。)なのです。
万が一の場合、学校は、皆さんの「人権」を全力で守ります。
再び、日本赤十字社のこの動画を見てください。
ココをクリックしてください。
(写真出典 朝日新聞デジタルサイト)