ありがとうは しあわせのあいさつ
- 公開日
- 2020/04/01
- 更新日
- 2020/04/01
南城中学校
南中生の皆さんへ
タレントの志村けんさんが、
「新型コロナウィルス感染症」で亡くなりました。
彼の大ファンだった私は、とてもショックでした。
心からご冥福を祈りたいと思います。
皆さんも、きっと「悲しい気持ち」になったことと思います。
志村けんさんの死は、日本国民に衝撃を与えました。
国民にあんなに愛されていたタレントが、
コロナのせいで亡くなるとは…。
皆さんも、「新型コロナウイルス感染症」にかからないよう、
あたらめて、気を引き締めて、予防に努めましょうね。
皆さんの健康も、もちろん大切ですが、
皆さんが、キャリア(保菌者)になって、
家族の方々にうつしたら、
その時の皆さんの「悲しみ」は、はかりしれないことでしょう。
でも、どんなに注意しても、どんなに努力しても、
予期せぬことで感染する可能性は、誰にもあります。
もちろん、私にもです。
でも、予防のために「努力していたかどうか」が大切です。
努力していれば、「感染経路」が明らかになりやすいし、
それが、「感染の拡大」を防ぐことにつながるからです。
また、感染した人を、
「非難」「中傷」することは、絶対にあってはなりません。
南中生の生徒の誰かが、また、教職員の誰かが、
「新型コロナウイルス」に感染した場合は、
学校は、全力でその人の「人権」を守ります。
さて、志村けんさんは、生前、
「僕は、くりすあきらさんの詩が一番好きだ…」
と言っていました。
くりすあきらさんは、
知的障害・肢体不自由・脳性麻痺・腎臓障害など、
多くの障がいを抱えていても、
「特別な才能」をもっている「天才ひらがな詩人」です。
今日は、この人の詩を一つ紹介しますね。
ありがとう くりすあきら
ありがとうといわれたら
しあわせになります
でも ありがとうは
なかなかいうて もらえません
しんせつにせんと いうてもらえません
どりょくせんと いうてもらえません
ありがとうは しんどいことなのです
だからぼくは しんせつにしてもろうたら
すぐ ありがとうということにしました
ぼくのために どりょくしてくれたんじゃけん
ありがとうといいます
ありがとうは しあわせのあいさつです
人生には、「苦しみ」「悲しみ」「辛さ」が、数知れずやってきます。
しかし、それ以上に、
人として生まれたことの「尊さ」「素晴らしさ」「思いやり」を
くりすさんの詩から、学ぶことができます。
広島弁とひらがなが、よりいっそう詩に「温かみ」を与えています。
くりすさんは、人の心の痛みがわかる人なのです。
とても「感性」豊かな詩人です。
私たちも、彼のように、
「人の痛みがわかる人」「感性豊かな人」になりたいものです。
志村けんさんが、私に、このことを教えてくれました。
そして、「自らの死」をもって、日本人(特に若者達)に、
「コロナをあなどってはいけない!」ということを教えてくれたのです。
校長 堤 泰喜
(写真出典 Yahoo!画像)