学校日記

メタセコイア 〜生きた化石

公開日
2021/10/22
更新日
2021/10/22

お知らせ

 中央台小の秋を象徴するのは、葉の色が黄色く変化したいちょうの並木だと思います。いちょう並木は運動場の西側(校舎や体育館に面した側)にあります。

 そのいちょうとともに、中央台小の秋を彩るのが運動場の東側(鉄棒がある側)に並んでいるのがメタセコイアです。メタセコイアは化石としては日本を含む北半球各地で発見されていましたが、1940年代に、中国の四川省で発見されるまで、生きているもの(現存しているもの)は知られていませんでした。そのため「生きた化石」と言われるようになった木です。挿し木で簡単に増えていくので、今では公園や道路の並木などでよく見られる木の一つになっています。
 化石の発見具合から、日本にも300万年から100万年前頃まではたくさん生えていたらしいのですが、その頃からあまり進化していない原始的な植物だそうです。

 秋になると紅葉するので、この時期になるととても美しい姿になるのですが、冬にかけて葉を一斉に落とすので、掃除が大変な木でもあります。また、葉とともに松ぼっくりによく似た小さなこげ茶色の開いた球果が、たくさん落ちてきます。
 少しずつ緑色から「黄色がかった色」「茶褐色」に葉の色が変わってきているので、そろそろ落葉で大変になるなぁ…と思いながら木に近づいてみると、開く前の球果ができているのが見つかりました。

 画像の一番最後(右下)のものが緑色の球果です。ここにはもともと雌花(めばな)があったのですが、周りの雄花(おばな)から出された花粉を雌花が受粉すると球果ができる…というしくみです。ちなみに画像で白っぽい色で房が伸びているのが雄花序と呼ばれる「雄花のつぼみ」で、数か月後に開花し花粉を出すことになります。したがって、今の時期は花が咲いた後の実の部分(球果)と、花が咲く前のつぼみ(雄花序)が同時に見られる時期ということになります。

 遠くから見ると紅葉が美しいメタセコイアですが、近くから見て緑色の球果や雄花序を観察してみるのもおもしろいかもしれませんね。