学校日記

ならぬことはならぬものです

公開日
2013/02/08
更新日
2013/02/08

学校の窓

保護者の皆様へ

読売新聞のコラムが目にとまりました。
お読みいただければ、幸いです。  

NHKの大河ドラマ「八重の桜」が好調だ。
第1話に何回か出てきた「ならぬことはならぬ」という言葉が、
戒めの言葉としてとても良いという意見が、多く寄せられている。
この掟は、会津藩の子ども達が習う「什(じゅう)の掟(おきて)」の一つ。
会津武士魂の基礎となるものだ。
埼玉県の薬剤師、平田悟(40)さんの投書。
「ルール無用、他者を思いやらず、『何でもあり』が、
大人の社会にまで横行している現実が嘆かわしい昨今。
『ならぬことはならぬ』の精神を多くの人に学んでほしいと感じた。」
人の命を奪ってはいけない、いじめはいけない、うそをついてはいけないなど、
当たり前のことでも、
子どもたちが学校の先生や大人に「なぜ?」と理由を尋ねると、
大人が答えに詰まることがあるという。
そんな時、言い逃れではなく、「ならぬことはならぬ」と、
簡潔に自信を持って答えられたらいいと思う。

いかがですか。
参考までに、「什の掟」をご紹介します。
一、年長者(としうえのひと)の言ふことに背いてはなりませぬ
一、年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ
一、嘘言(うそ)を言ふことはなりませぬ
一、卑怯な振舞をしてはなりませぬ
一、弱い者をいぢめてはなりませぬ
一、戸外で物を食べてはなりませぬ
一、戸外で婦人(おんな)と言葉を交へてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです

今の時代にそぐわないものも確かにあります。
しかし、「ならぬことはならぬもの」という“理屈ではない強い教え”は、
人間教育の「不易」の部分でもあるのではないでしょうか。
「躾」というのは、人格形成においては(特に幼いころには)、
大切だなと、コラムを読んで改めて思いました。

                          校長  堤 泰喜