人権週間の話
- 公開日
- 2010/12/08
- 更新日
- 2010/12/08
今日の石尾台中
12月7日(火)、帰りのSTの時間に全校放送を利用して、人権週間にちなんで次のように話をしました。
人間は、3つの脳を持っているといわれます。「ヘビの脳」と「ネコの脳」と「ヒトの脳」です。
ヘビの脳と呼ばれる部分は、人間の脳の一番根っこの部分にあります。ヘビなどの爬虫類はこの部分しかありません。この部分は、食べる、呼吸をする、排泄をするなど、生きていく上で大切なことを指示する脳です。その上に、ネコの脳(あるいはイヌの脳)と呼ばれる部分があります。ここは、喜んだり、怒ったり、悲しんだりといった感情を出したり、仲間や家族などを認識したりする働きをする脳です。さらに上に、ヒトの脳があります。ここは、覚えたり、考えたり、話したりする働きをする部分です。
悪口を言われたり、いじわるされたりすると、この3つの脳のうち、ある部分がダメージを受けます。どこだと思いますか。実は、 『 ヘビの脳 』 なのです。悪口やいじわるをされ、ダメージを受けると、ヘビの脳は、その働きが弱くなり、食べよう、呼吸をしようとする力が弱くなります。ヘビの脳の働きが弱くなるということは、その上にあるネコの脳、ヒトの脳の働きも弱くなります。悪口を言う、いじわるをするということは、その人の生きる気力を奪っていることと同じなのです。人間はいじめられると、 『 ノル−アドレナリン 』 という毒を体内に分泌します。このノル−アドレナリンは、自然界で最も強い毒素を持つウミヘビの毒に近いくらいの強い毒性のある物質で、ヘビの脳を攻撃して破壊します。ヘビの脳が破壊されると食欲や睡眠・呼吸が不調になり、ひどい場合は自殺をして亡くなることもあります。日本では、一日に約90人の自殺者がいるそうです。
では、いいこと、人の役に立つことをすると脳はどうなるのでしょうか。いいことや、人の役に立つことをすると、脳はエンドルフィンという薬を出します。この薬には、「あなたはとても大切な人なんだよ!」「生きていていいんだよ!」というメッセージがあります。ですから、このエンドルフィンがでれば、元気で、健康的な生活ができるのです。
あなたは、ノルアドレナリンをたくさん出す人間と、エンドルフィンをたくさん出す人間、どちらがいいですか。人の脳を攻撃するいじめは、絶対にしてはいけません。そして、いじめに負けない強い心を持ってください。いじめを見たら絶対に許さず、いじめられている人を助けてください。