≪校長室の窓≫ ゴール無限
- 公開日
- 2013/12/03
- 更新日
- 2013/12/03
学校の窓
石中生の皆さんへ
私は、「ゴール無限」という言葉が大好きです。
これは、君原健二という名ランナーの言葉です。
君原氏は、東京・メキシコ・ミュンヘンと3度のオリンピックに出場し、
すべてに入賞し、特にメキシコオリンピックでは、銀メダルに輝きました。
また、現役時代の35回のマラソンで、途中棄権が一度もありませんでした。
そのため、「鉄人ランナー」とも呼ばれていました。
しかし、はじめからこんなに優れていたわけではありません。
「努力のランナー」でもあったのです。
君原氏は、小学校6年生まで、勉強に対しても運動に対しても、
劣等感(れっとうかん)の塊だったといいます。
ただ、この劣等感のおかげで、少しでも恥をかくまいと、
何にでも努力をする習慣が身に付いたそうです。
君原氏は、人一倍練習して、努力を重ねました。
それでも、レースは過酷で、
時にはレースを投げ出したい衝動に駆られたこともあったそうです。
その時、君原氏は、目標を小さくしたそうです。
最初は「あと5キロ頑張ろう」と自分を励まします。
それでも苦しければ「次の曲がり角まで」と目標を縮めます。
最後には「次の電柱まで」と走り続けました。
だから、途中棄権はゼロなのです。
よく人は、自分ができないことの言い訳をします。
自分には、力がない。
体格が小さい。
環境が悪い。
…様々な言い訳を用意しています。
でも、本当にそうでしょうか。
あの電柱まで、あと500メートルだけ…と走り続けているでしょうか。
これからの人生、どうか夢や目標に向かって走り続けてください。
そして、たとえゴールが訪れたとしても、
次の目標に向かって、ただひたすらに走り続けてください。
まさに、「ゴール無限」なのです。
たった一つ限界があるとしたら、
それは自分が決めた限界なのですから。 校長 堤 泰喜
(写真出典 ウィキペディア)