≪校長室の窓≫ 時代を生き抜く力
- 公開日
- 2013/08/03
- 更新日
- 2013/08/03
学校の窓
保護者の皆様へ
尾木直樹氏の著書『尾木ママの子どもの気持ちがわかるすごいコツ』
(日本図書センター)を読んでいましたら、興味深い文がありましたので、
ご紹介します。
<以下引用>
では、この不安定で先の見えない社会を生き抜くには、
どんな力が必要でしょうか。
もちろん、いろんな力を身につけているに越したことはないんだけれど、
軸になる3つの大切な力についてお話しましょう。
まず、必要なのは、「自分はどう生きたいか」を的確にイメージして、
「キャリアデザインする力」です。
要するに、「生き方」について、学び、身につけることです。
難しく聞こえるけれど、例えば伝記を読んでみて、
いろいろな時代の人々の生き様を知るのもそのひとつね。
自分を知るためにも、社会の仕組みを知るためにも、
歴史、哲学、思想、人間について学び、「人生観」を持つこと。
実は、学校の勉強だって、ここに深く結びついているんですよ。
次に、この情報社会を生き抜くため、メディアを読み解き、自分で選ぶ力、
「メディア・リテラシー」を身につけること。
これは、学校教育での対応も大切ですが、
家庭でできることもたくさんあります。
たとえば、同じ記事について、各新聞がどう報道しているか、
テレビやネットではどうなのかを比較してみるの。
読み比べる中で、この報道の違いは何なのかを考えたり、
報道の意図を読み解いてみたり。
情報をうのみにするのではなく、
自分で批判的に見て、選択する力が鍛えられるはずです。
3つ目は、自己肯定感をしっかり身につけること。
勉強や運動が苦手でも、友達が少なくても、どんな自分であっても、
嫌いな部分があったとしても、“全否定”はせずに、
自分が好きで、自分を認められる人間に育てるということです。
時々、自己肯定感をもたせることを「自信をもたせること」と混同して、
習い事などをさせて達成感や成功体験をもたせ、自信をつけさせることばかりに
やっきになっているママ・パパもいるけど、これはカン違いね。
むしろ逆効果のときさえありえますから注意してね。
「○○ができる・できた自分」だけでなく、
むしろできない自分、ダメな自分も受け入れることができるのが、
本当の自己肯定感なのよ。
そして、そんな自己肯定感を持たせるには、
「大切にされている」と子どもが感じることが重要なの。
それなしには自己肯定感は育ちません。
とにかくママ・パパが、
「あるがままの子どもを受け入れ、愛情をたっぷり注ぐこと」。
これにつきます。
<引用終わり>
いかがですか。子育ての参考にしていただければ幸いです。
校長 堤 泰喜