2年 学年通信NO20 2学期スタート 今後の進路学習
- 公開日
- 2022/08/26
- 更新日
- 2022/08/26
2年生
新型コロナウイルス感染の拡大が依然として心配な状況が続き、今後の学校生活に不安を感じているお子さまがいると思います。
甲子園で優勝した、仙台育英高校の監督の方で、優勝後のインタビューにこんな印象的な言葉がありました。
『入学どころか、おそらく中学の卒業式もちゃんとできなくて、(今の高校生の)高校生活っていうのは、僕たち大人が過ごしてきた高校生活とはまったく違うんですね。青春って、すごく密なので。でもそういうことは全部ダメだダメだといわれて。活動はしていてもどこかでストップがかかって、どこかでいつも止まってしまうような苦しい中で、でも本当にあきらめないでやってくれました』
コロナで様々な活動制限がある中、心に響く感動的な言葉でした。今後も、これまで以上に校内の感染予防を徹底して、様々な活動をあきらめず、子どもたちが安心して過ごせるように、学校生活を前に進ませていきます。
〇 今後の進路学習について
2年生で例年行っている進路学習「職場体験学習」は、大変残念ですが本年度も中止になりました。その代わりとして「校外学習」や「大手企業の工場見学」を検討して進めていましたが、こちらも企業や施設の受け入れが難しく、中止にしました。
しかし、これもダメだあれもダメだと言って活動をストップしてはいられないので、中学校に外部の講師の先生を招いて、11月2日(水)に「中学生就職ガイダンス」と、1月11日(水)に「マナー・面接講座」を行う予定です(保護者の方の参観はありません)。
就職ガイダンスでは、社会に出てから生かすことのできる力や、自分の適性や職業との関わり合いについて学びます。
マナー講座では、常識的な言動や行動、身だしなみやあいさつ、相手に対して良い印象を与えるための表情、姿勢、さらに「報連相(報告・連絡・相談)」等のビジネスマナーを学びます。
今は「将来、どんなことをしたいの?」と聞いても「わからない」と言う子どもが多いと思いますが、今後の進路学習では、まずは「人と関わる仕事」「デスクワークの仕事」といった感じに大きく方向性を決めて、その職業について学んだり、これまでの自分の歩みを振り返って、自分の適性を考えたりすることから始めます。
また、最近のインターネットやテクノロジーの進化によって、今後は新しい仕事が増え、その選択肢が増えると言われています。これからどんな職業が新たに出てくるのか、想像してみたり、自ら起業することを考えてみたりすることも良いと思っています。
これから出てくる新しい職業に就かないとしても、今後の新しい時代に柔軟に対応していけるような広い視野をもって、将来を考えられる力を身につけていくことが、これからは大切だと思っています。並行して、子どもにとって大変重要な高校受験と向き合っていくことになります。
8月22日の出校日に、各教室の扇風機が首を振る度に「キイキイ」と音を出すので、潤滑オイルを差しに行きました。子どもは「何をするのだろう」と興味津々だったり、私が椅子から落ちそうになると満面の笑みがあったりと、温かい雰囲気がありました。これから、特に中学2年生のこの時期は、様々な悩みの出てくる時期ですが、どんなことがあっても、温かい雰囲気をこれまで通り継続していきたいと思っています。
この夏休みに、現在の3年生と共に高校の進学説明会に参加した人がいたと聞きました。早くから進路について関心をもっていただきありがとうございます。
早いもので、中学校卒業後の進路について、少しずつですが具体的に考えていく時期になりました。
初めて進路を決める機会になるため、例年、不安を感じる子どもが多いです。この時期から適した進路を考え、将来の自分と向き合っていくことで、高校受験に向けて良いスタートを切ることができると思っています。
ご家庭でも今後のことについて話す機会が増えていくと思います。例年、次のようなことをお聞きしています。
〇 どのような仕事に就いてみたいか、どんな高校に通いたいか、といった身近な内容や、漠然と何が好きかといったことから話をしても、中学2年生にもなると思春期や反抗期で、程よい距離感を保つ必要があるため、真剣に話し合う機会をつくることが難しい。
〇 子どもに何かをしてあげたいものの、何をしてあげれば良いのかともどかしく感じるときがある。
〇 いざ話し合うと、子どもの話す内容が現実離れしていて、安易だと感じる内容だと、度々衝突してしまう。
〇 話がかみ合わなくなってくると、それならもう子ども本人のやりたいようにすれば良い、となってしまう。
〇 子どもが将来についてイメージができていないので、職業などの具体的な内容を話すと、その内容を敬遠してしまい、考えることから遠ざかってしまう。
〇 子どものためを思って伝えた言葉だったとしても、ついつい子どもの考えを否定してしまう言葉になってしまっていると思うことがある。
進路選択の話し合いは、時間と労力が必要ですので、気持ちにゆとりがあるときに話し合っていただけたらと思います。
話し合いで衝突してしまうときは、子どもが将来へ不安を感じるサインを出していることがある、と私は思っています。引っかかる部分があったとしても、理解している温かい言葉をかけていただき、つなげていただけたらと思います。
また、大人がこれまで経験してきた話をすると、子どもにとってイメージがつきやすくなることがあります。子どもが中学生だからといって、まだその苦労を理解することは難しい、経験してからでないとわからない、という話の流れになりがちですが「その選択をなぜしたのか」「その選択をした結果をどう思っているのか」といったターニングポイントの話は、身近な人が自分と同じように進路に悩んできた事実を知る機会になり、子どもが前向きに進路について考えるきっかけになると思います。
私たち職員は保護者の方のようにはなれませんが、これからも真剣な気持ちを伝えたり、心から話したいという気持ちを伝えたりして、対話の機会を増やしていきます。進路を決めることが初めてで不安を感じている子どもの気持ちに寄り添い、その不安を少しでも払拭していけたらと思っています。 2年 学年主任
2年 学年通信NO20 2学期スタート 今後の進路学習